在留資格認定証明書交付申請

在留資格とは

在留資格とは、外国人の方が日本に入国(及び滞在)するために必ず取得(保持)しなければならず、これを取得(及び保持)せずに入国(及び滞在)すればそれぞれ、不法入国、不法滞在となります。

在留資格には、活動目的に応じた就労系(代表例:技術・人文知識・国際業務、特定技能等)・非就労系(代表例:留学等)のものと、身分系といわれるもの(代表例:日本人の配偶者等)があります。また、同時に2つ以上の在留資格は持てません。

出入国在留管理庁の審査を経て、何れかの在留資格が新たに付与される場合、通常そのタイミングは、①空港等にて在留資格が記載された上陸許可証印シールがパスポートに貼られたとき、②在留資格変更許可申請が許可され、新しい在留資格が記載された在留カードを出入国在留管理庁の地方官署で受領するときになります。

在留資格認定証明書は①に必須の書類となります。

在留資格認定証明書とは

在留資格認定証明書とは、在留資格が付与されたことを証明するものではなく、以下の2つの意味があります。

①外国人が自国の日本大使館等でビザ(査証)発給を申請するための"提示"書類
②外国人が日本の空港等で入国審査を受けるための"提出"書類

即ち、在留資格認定証明書が無ければ、空港等での入国審査を受けて在留資格を取得できないということ以前に、ビザを発給してもらうことができず、そもそも日本に入国できないということになります。

①の意味は、日本大使館等の職員(外務省管轄)が、ビザを発給してよいかという判断材料として、法務省が交付した在留資格認定証明書を使用することにあります。

②の意味は、通常数か月もかかる入国審査を入国タイミングの一瞬で行うことはできないため、前もって審査を行い、入国審査官(法務省管轄)が、"入国を認めてもよいか"という判断材料として、同証明書を使用することにあります。

申請から入国まで(従来の手続)

Flow: From application to entry (conventional procedures)

以下に、在留資格認定証明書を取得するための手続きを説明します。



①在留資格認定証明書交付申請

"代理人"が、在留資格認定証明書交付申請を行います。申請人となる外国人の方は、当然、まだ日本にいないので、受入予定の会社等(受入機関と呼びます)の職員の方や、身分系の資格であれば日本国内にいる配偶者の方等が代理人となり、申請を行います。

代理人は、外国にいる申請人と連絡をとって協力し合いながら、顔写真や在留資格に応じた添付書類を揃えた上で、申請書を記入します。

準備ができたら、申請書、顔写真及び必要書類を揃えて、申請人の予定居住地か受入機関を管轄する、出入国在留管理庁の地方官署に提出します。



②審査

出入国在留管理庁の入国審査官は、提出された申請人について、日本への入国を許可してよいかどうかを、提出された申請書及び添付書類から審査します。

審査には通常数か月かかります。(目安として在留資格別に標準処理期間が定められており、出入国管理庁のホームページで閲覧することができます。)

審査の観点は、在留資格毎に非常に細かく定められています。(下記、審査の観点を参照)



③在留資格認定証明書交付

審査の結果、日本への入国を許可してもよいと判断された場合は、在留資格認定証明書が代理人のもとへ郵送されます。(不交付の場合は、不交付通知が送付されます)。



④在留資格認定証明書郵送

代理人は申請人の住所へ、国際郵便で在留資格認定証明書を郵送します。



⑤ビザ申請

申請人は、自国の日本大使館・領事館等に出向き、在留資格認定証明書を含む必要書類を提出し、ビザ(査証)の発給を申請します。



⑥ビザ発給

日本大使館・領事館の窓口において、申請人のパスポートにVISAのシールが貼られます。



⑦上陸審査

申請人は、空港等にて入国審査官から上陸審査を受けます。在留資格認定証明書を提出することで、通常、上陸許可証印シールをパスポートに貼付され、晴れて入国となります。主要空港においては在留カードがその場で交付されます。

審査の観点

入国審査官が在留資格認定証明書を交付するか否かの審査を行うにあたっては、以下の大きく三つの観点から審査します。



上陸拒否事由非該当性

日本に入国することが好ましくないとみなされる人物でないか。

例えば過去に国内外において犯罪歴があったり、日本において退去強制を受けてから一定期間を過ぎていないなどの場合は、不交付となる可能性が高くなります。出入国管理及び難民認定法(以下、入管法)に上陸拒否事由として定められています。

これが、上陸拒否事由非該当性の観点です。



在留資格該当性について

就労系・非就労系の在留資格であれば、希望する在留資格に定められた活動が確実に予定されているか。身分系の在留資格であれば、定められた身分の定義に該当しているか。

例えば、入管法上、就労系の在留資格である「経営・管理」のもと行うことのできる活動は、事業の経営・管理を行う活動とされています。受入会社の会社規模とその経営実態からみて、該当人材を予定しているとは見られないと判断されれば、不交付となる可能性が高くなります。

身分系の在留資格である「日本人の配偶者等」であれば、偽装結婚が疑われる場合も同様です。

これが在留資格該当性の観点です。

上陸許可基準について

在留資格の多くは、上記に加えて上陸許可基準というものが法務省令にて定められています。こちらは、入管政策上の観点、例えば就労系資格であれば日本人と同等の給与設定が要件となっているものがあり、これは日本人に比べて安い給与を設定することにより、日本人の雇用機会を奪うことを防ぐ趣旨になります。添付資料である雇用契約において給与が著しく低い場合は、不交付となる可能性が高くなります。

これが上陸許可基準適合性の観点です。

オンライン申請

Flow: From application to entry (conventional procedures)

令和元年4月より在留申請オンラインシステムが入管庁よりリリースされ、オンラインでの申請が可能になりました。(もちろん、これまでどおり紙による申請は可能です。)従来の手続からの変更点とメリットは以下の通りです。



①在留資格認定証明書交付申請

紙の申請書への記入にかわり、在留申請オンラインシステムへの入力による申請が可能となりました。出入国在留管理庁の地方官署に出向く必要が無くなり、移動及び順番待ちに要するコストが解消されることが最大のメリットになります。



③在留資格認定証明書交付

在留資格認定証明書が申請人に直接、電子メールで送信されるようになりました。代理人から申請人への郵送が不要となります。



当事務所のサービス

Flow: From application to entry (conventional procedures)

にしやま行政書士事務所は、代理人となる方に代わって、出入国在留管理庁への申請をオンラインで行います。

令和4年7月に出入国在留管理庁よりリリースされた在留申請オンラインAPIを活用した独自システムにより申請を行うため、在留申請オンラインシステムへの入力(ブラウザ経由)ではなく、エクセルベースの申請テンプレートに入力頂いたものを、電子データとして送信する形になります。

在留資格別の添付資料

在留資格別の説明と必要添付資料については下記をご覧ください。

  • 技術・人文知識・国際業務技術・人文知識・国際業務
  • 医療医療
  • 永住者の配偶者等永住者の配偶者等
  • 家族滞在家族滞在
  • 介護介護
  • 企業内転勤企業内転勤
  • 技能技能
  • 技能実習技能実習
  • 教育教育
  • 教授教授
  • 興行興行
  • 経営・管理経営・管理
  • 芸術芸術
  • 研究研究
  • 研修研修
  • 公用公用
  • 宗教宗教
  • 定住者定住者
  • 特定活動特定活動
  • 特定技能特定技能
  • 日本人の配偶者等日本人の配偶者等
  • 文化活動文化活動
  • 報道報道
  • 法律・会計業務法律・会計業務
  • 留学留学

最新の在留審査処理期間(日数)

2024年 7月~9月
芸術
44.3
経営・管理
118.5
文化活動
35.4
家族滞在
86.5
特定活動
43.2
教育
34.8
技術・人文知識・国際業務
62.1
興行
17.6
高度専門職1号イ
44.4
高度専門職1号ロ
41.8
高度専門職1号ハ
80.4
企業内転勤
47.9
法律・会計業務
35
定住者
76.5
医療
31.9
介護
58.2
教授
33.6
宗教
52.2
報道
31.2
研究
43.3
技能
92.9
特定技能1号
66.9
日本人の配偶者等
74.2
永住者の配偶者等
85.3
留学
59.6
技能実習1号イ
23
技能実習1号ロ
17.2
技能実習2号ロ
21.4
技能実習3号イ
19.3
技能実習3号ロ
20.6
研修
31.6