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日本で暮らし続ける希望が見えたのに「対象外」 極貧は見て見ぬふり…入管庁の理不尽が外国人を苦しめ続ける

公開日
2024-07-29
メディア
東京新聞
記事要約
改正入管難民法に伴い、難民認定申請中でも強制送還が可能となったが、日本生まれの子どもたちに対する特例的な在留特別許可(在特)が期待されながらも、多くの子どもたちが対象外となり、苦しんでいます。

特例措置が発表された昨年8月、東京都の中学1年生アリシャさん(13)は、家族が救われることを期待しましたが、入管庁からの連絡はなく、特例の適用対象が「退去強制令書」が出ている子どもに限られていることが判明。アリシャさん一家は、入管庁がいつでも収容できる状態にあるが、退去命令が出ていないため、対象外となってしまいました。家庭は極貧状態で、生活は困難を極めています。

他にも、埼玉県に住むトルコのクルド人ハサンさん(45)や、その家族も特例措置の対象外で苦しんでいます。特に、ハサンさんの娘は病気を抱えながら夢を語りますが、家族全員が日本に生まれているにもかかわらず、入管からの連絡は一切ありません。

特例措置は厳しい線引きで実施され、退去命令が出ている子どもは約300人とされています。対象外とされた家族は不安定な状況が続き、教育や生活環境が悪化しています。入管庁は特例の適用人数を秋の臨時国会までに公表する意向を示しているが、対象外となった子どもたちに関しては今後の個別判断に委ねられています。

専門家は、入管庁の判断が恣意的にならないよう、独立した第三者機関によるチェック体制を求めています。子どもの権利を軽視する施策は許されず、家庭を分断するような決定は国際的な人権基準に反すると批判されています。
タグ
在留特別許可,難民認定,退去強制