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日本の技能実習制度に一定の評価も:OECDの労働移民政策報告書

公開日
2024-12-10
メディア
nippon.com
記事要約
OECDの「労働移民政策レビュー」は、加盟国の労働移民政策を評価し、改善策を提案する報告書シリーズです。2024年6月、日本の移民労働者政策に関する「Recruiting Immigrant Workers: Japan 2024」が公表され、その日本語訳「日本の移住労働者:OECD労働移民政策レビュー:日本」が8月に刊行されました。この報告書は、日本の労働市場の課題や移民政策に関する提言を行っています。

日本はOECD加盟国の中で移民人口が少ない国ですが、閉鎖的ではなく、高齢化や労働市場の変化に対応するために労働移民政策を進めてきました。特に、技能労働者の受け入れにおいては、需要主導型(demand-driven)で開放的な政策が採られ、最低賃金や上限枠が設けられていません。

技能実習制度については、研修と試験が制度の中心となり、実地研修を通じて日本型の雇用文化を重視しています。また、監理団体や複数の関係者が関与することで労働者保護を強化しており、雇用主が負担する手数料が高いことが指摘されています。しかし、技能実習生の「安価な労働力」という認識は誤りであり、実際にはそのコストが高いことが示されています。

また、技能実習制度には依然として課題があり、特に長期滞在への移行が重要な課題として挙げられています。そのため、家族帯同や統合政策、技能移動パートナーシップ(Skills Mobility Partnership)の強化が必要とされています。これにより、技能移民が帰国後もその技能を活かすことができる制度の構築が求められています。

この報告書は、日本の移民政策に対する新たな視点を提供し、労働移民政策の改善を期待するものです。
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