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「目覚めた保守層」は、なぜ外国人に牙をむくのか 新興政党の登場で顕在化する排外主義

公開日
2025-06-01
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47NEWS
記事要約
昨年の衆議院選挙では、参政党や日本保守党といった新興の右派政党がそれぞれ3議席を獲得し、一定の支持を集めた。これらの政党の支持者の多くは、外国人の増加に対する不安や、日本文化の変化への危機感を背景に、「外国人優遇」への反発を強めている。支持者の中には、SNSやYouTubeを通じて政治に関心を持ち始めた若者や主婦層が目立ち、彼らは「目覚めた保守層」として自認するようになっている。

参政党のワークショップでは、「日本は日本人のものである」とする憲法案や、外国人の土地所有を否定する案が出されるなど、強いナショナリズムと排外的な意識が見られた。また、支持者の多くは「権利より先に義務を果たすべき」といった考えを持ち、外国人労働者や留学生への支援に疑問を呈している。さらに、コロナ禍を契機にマスク着用や食の安全への疑問から政治に関心を持つようになった若者もおり、家族や地域のつながりが参政党支持に影響している様子がうかがえる。

一方で、こうした右派政党の支持拡大はメディアで「躍進」と報じられることが多いが、実際の得票率には大きな変化はなく、専門家はその表現に疑問を呈している。自民党からの支持流出や政治不信が影響しているものの、小選挙区制の日本では欧州のような極右政党のように支持が広がる可能性は限定的だとされる。

記事は最後に、こうした新興政党の支持が「外国人を排除すれば日本人の生活がよくなる」という単純な構図に基づいている点に警鐘を鳴らしている。市民が政治に関心を持ち、自らの生活を変えようとする姿勢は民主主義の一端とも言えるが、誰かを標的にすることで得られる安心は、真の共生社会とは言えないのではないかと問いかけている。
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