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昨年のEU人口増加の唯一の要因は移民だった

公開日
2025-07-12
メディア
The Telegraph
記事要約
EU(欧州連合)の人口は2025年1月1日時点で過去最多の4億5040万人に達し、前年より約100万人増加しましたが、この増加はすべて移民によるものとされています。2024年の出生数(356万人)は死亡数(482万人)を下回り、自然減が130万人となる中、移民の純増(230万人)がそれを補いました。

2012年以降、EUでは毎年死亡数が出生数を上回っており、今後も人口維持や成長は移民に大きく依存すると予測されています。

国別では、ドイツ(8360万人)、フランス、イタリアが人口上位3カ国で、EU全体の47%を占めます。最小はマルタ(60万人)です。

人口が増加したのは27カ国中19カ国で、最も増加率が高かったのはマルタ(1,000人あたり19.0人)、次いでアイルランド、ルクセンブルクでした。一方、減少率が最も高かったのはラトビア(-9.9)、次いでハンガリー(-4.7)でした。これらの国々では出生数より死亡数が多く、移民による補完も不十分でした。

また、2024年に出生数が死亡数を上回ったのは、アイルランド、フランス、キプロス、ルクセンブルク、マルタ、スウェーデンの6カ国のみで、これらは移民増もあり総人口が増えました。

EUでは移民が労働力や高齢化対策に不可欠な一方で、不法移民への懸念や政治的な右傾化も進んでおり、多くの政府が移民政策を厳格化しています。
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