世界の移民・難民
関連ニュース

移民:未成年の子を持つ親の不法入国を助長しても罰則なし

公開日
2025-06-03
メディア
eunews
記事要約
ブリュッセル発 ― EU司法裁判所は、第三国出身の人物が未成年の子どもを伴ってEUに不法入国した場合、その行為だけで「不法入国の手助け」として処罰されることはないとする判決を下した。裁判所は、親が自らの未成年の子を伴って入国するのは通常の「親権の行使」であり、EU法で定められた「不法入国の手助け」には該当しないと判断した。

この判決は、2019年にイタリア・ボローニャ空港で、偽造パスポートを使用し娘と孫を伴って入国した女性が逮捕・起訴された事件に関連する。彼女は自国で元パートナーからの生命の脅威を理由に逃れてきたと主張していた。

EU司法裁判所は、こうしたケースではEUの「不法滞在・入国助長に関する2002年指令」に照らしても、違法な入国の助長には当たらないと判断。したがって、EU加盟国はこのような行為を犯罪として処罰することはできず、EU憲章にも違反すると明確に示した。
タグ
欧州全体