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「日系社会は日本の宝」と言った安倍元首相の思いはどこへ?外国人労働者の象徴、日系ブラジル人たちの”今”

公開日
2024-05-07
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記事要約
1990年、日本政府は入管法を改正し、日系人の出稼ぎ労働者受け入れを開始しました。これはバブル景気による人手不足解消を目的とした措置で、特にブラジル出身の日系人が急増しました。2000年代後半には、日系ブラジル人の数は30万人を超え、当時の「外国人労働者」の象徴となっていました。しかし、2008年のリーマン・ショック以降、日系ブラジル人は主に製造業の派遣労働に従事しており、派遣切りの影響で多くが日本から帰国しました。ピーク時の3分の2にあたる21万人程度にまで減少しています。

一方で、ベトナム人などアジア諸国からの「技能実習生」の数は増加し、19年には「特定技能」制度に基づく外国人労働者も20万人を超えました。しかし、日系ブラジル人の日本への出稼ぎが減少した背景には、賃金や生活環境の変化がありました。例えば、日系ブラジル人の賃金は実習生より高く、転職自由だが、日系人にとって日本で働くメリットは減少しています。物価の上昇や賃金の停滞が影響し、ブラジルでの生活向上のために日本に滞在する理由が薄れているのです。
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