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外国人のための新しい移民登録ルール(米国)

公開日
2025-04-18
メディア
Squire Patton Boggs
記事要約
2025年4月11日から、アメリカに滞在する一部の外国人に対して、国土安全保障省(DHS)による新たなオンライン登録制度が導入された。この制度は、1940年に制定された外国人登録法に基づくもので、米国内に30日以上滞在するすべての外国人が登録および指紋提出を義務付けられていることを踏まえ、登録手続きを現代的なオンライン方式に改めたものである。

新たに登録が求められるのは、正式な入国審査を経ずに入国した外国人(EWI)、I-94が発行されていないビザ免除のカナダ人旅行者、そして14歳に達した外国人(30日以上滞在している者)などである。一方で、すでにビザ、グリーンカード、I-94、就労許可証(EAD)などの登録証明となる書類を保持している人々は、再登録の必要はない。また、外交官や30日未満の滞在者、一部のカナダ先住民族は登録義務が免除されている。

登録対象者は、USCISのアカウントを作成し、オンラインで「G-325Rフォーム」(バイオメトリック情報)を提出し、指紋提出や背景調査を受ける必要がある。登録完了後、「登録証明書」をダウンロードして常時携帯しなければならない。登録が不要な人も、自身のステータスを証明する文書(例:I-94やグリーンカード)を常に所持する義務がある。

また、すべての外国人は、登録の有無にかかわらず、住所変更があった場合は10日以内に「AR-11フォーム」を通じてUSCISに届け出る必要がある。これらの義務を怠ると、最大5,000ドルの罰金や最大6か月の禁錮、さらには退去処分の可能性もある。

この新制度は、移民法に基づく登録義務の履行を効率化することを目的としているが、対象者には厳格な遵守が求められる。自身のステータスに不安がある場合は、速やかに登録を行い、証明書を携帯し、必要に応じて法的助言を受けることが推奨されている。
タグ
米国