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ウィシュマさん入管死訴訟、裁判所側が「大枠の争点」示す 医療提供巡る違法性について双方が主張整理へ
公開日
2024-11-29
メディア
Yahoo ニュース
記事要約
2024年11月27日、名古屋地裁でスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)の死亡に関する損害賠償請求訴訟の第15回口頭弁論が行われました。原告である遺族は国に約1億5000万円を求めていますが、2022年6月の初弁論以降、責任や死因を巡る議論は平行線を辿っています。
この日、大竹敬人裁判長は裁判の争点を整理し、以下の3点に絞って検討を進める方針を示しました:
1.国家賠償法1条1項の義務違反の有無
-ウィシュマさんの収容継続の違法性
-必要な医療提供がなされなかった違法性
2.義務違反と死亡結果との因果関係
3.因果関係が認められた場合の損害
特に医療提供の問題について、事実関係や医学的知見を整理した書面の提出を双方に求めました。また、原告側の主張が多岐にわたり分かりづらい点を指摘し、整理後に国側の反論を求めました。
この日、国側は第12準備書面で、当時の入管施設は必要な医療体制を整えていたと反論。また、司法解剖に関わる一部情報を開示したものの、詳細部分は非公開としました。一方、原告側は第16準備書面で、収容中のウィシュマさんの摂取カロリーやビタミンが極めて不足していた事実を一覧表で提示しました。カロリーは30代女性の必要量の1/3以下、ビタミンB1も脚気を発症する危険値を下回っていたことを指摘しています。
ウィシュマさんの妹は「残酷な扱いで命を奪われた」と述べ、責任を認める判決を求めました。
次回の弁論は2024年2月5日に予定されています。
タグ
裁判
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在留資格,裁判,仮放免