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社説:人口減と移民 「外国人1割社会」へ議論を

公開日
2024-04-01
メディア
京都新聞
記事要約
日本では少子高齢化が進む中、外国人の存在感が増しており、今後は共生を目指した制度と政策が求められています。人口減少は成熟国共通の課題で、少子化対策には限界があるため、欧米のように移民政策を取り入れ、労働力を補う方向が重要です。しかし、日本では「外国人材」として受け入れが場当たり的に進められてきました。

2000年の小渕恵三首相の諮問機関や、福田政権下での「日本型移民政策」の提案があったものの、領土問題や保守派の反発により移民政策が進まず、安倍政権下では「移民政策ではない」として実質的な移民解禁が進められました。

現在、日本で働く外国人労働者は205万人に達し、外国人全体では約322万人。今後、2067年には日本の総人口が3割減少し、外国人が1割を占めると予測されていますが、これに対する楽観的な見方に批判もあります。特に、日本で働くメリットが薄れ、近隣国が移民の待遇を改善する中で、外国人が日本を選び続けるかは疑問です。

政府は技能実習制度を廃止し、労働環境改善を目指す法改正を進めていますが、小手先の改善では限界があり、外国人が1割を占める社会に向けて、社会保障や教育環境を含む包括的な政策議論が必要です。最終的には、外国人との共生を実現するための基本法制定も検討すべきです。
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