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裁判官は、合法的な米国永住者であるマフムード・ハリル氏の国外追放を認める判決を下しました。今後の展開は?

公開日
2025-04-13
メディア
CNN
記事要約
コロンビア大学大学院の卒業生であり、合法的な永住権(グリーンカード)を持つパレスチナ人活動家マフムード・ハリル氏に対し、ルイジアナ州の移民裁判官が「国外追放が可能(removable)」との判断を下した。この決定はトランプ政権にとっての勝利とされているが、彼の拘束および国外退去をめぐる法廷闘争はまだ終わっていない。

ハリル氏は、反ユダヤ主義対策に反する行動をとったとされ、マルコ・ルビオ国務長官のメモに基づいて、外交政策への悪影響があるとの理由で追放対象とされた。ただし、犯罪行為の具体的な証拠は提示されていない。

ハリル氏は昨年、ガザ戦争に対する抗議運動をコロンビア大学で主導したことで知られており、先月ニューヨークの自宅近くで移民当局に拘束され、ルイジアナ州の移民収容施設に移送された。

彼の弁護団は、今後移民控訴審判所(BIA)への控訴や、難民申請を含む「救済段階」への移行を予定しており、4月23日までに新たな証拠と申請書類を提出する予定である。また、ニュージャージー州の連邦裁判所でも拘束の合法性をめぐる別件の訴訟が進行中で、連邦判事はハリル氏の釈放やニューヨークへの送還を求める請求の審理を続けている。

ACLU(アメリカ自由人権協会)など支援団体は、今回の移民裁判所の判断が公正な審理を欠いており、政治的発言を理由に移民法が濫用されていると非難している。彼の弁護団は、仮釈放や拘束解除を求め、引き続き連邦裁判所で争う構えである。

専門家によれば、最終的な結論に至るまでに数年かかる可能性があり、ハリル氏の国外追放は、全ての上訴手続きが終わるまで確定しない。今回の件は、トランプ政権が大学キャンパスでのパレスチナ支持活動に対し、弾圧的姿勢を強めている象徴的な事例とされている。
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