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米国移民当局、犯罪者データベースで子供のDNA情報を収集

公開日
2025-05-31
メディア
The Guardian
記事要約
米国の税関・国境警備局(CBP)が、移民やその子どもたちのDNAを大量に収集し、FBIが運用する全国犯罪者データベース「CODIS」に登録していることが明らかになった。この取り組みは2020年に始まり、わずか3年間でDNA登録数は5,000%も増加し、現在までに150万件以上が記録されている。登録された中には4歳の子どもを含む13歳未満の児童が230人以上、14歳から17歳の未成年が3万人以上含まれている。

CBPは、このDNA収集を国境管理と犯罪防止の一環として正当化しているが、実際には多くの対象者が犯罪に問われていないにもかかわらず、恒久的に検索可能な形で遺伝情報が保存されている。専門家は、これは「遺伝子監視の大規模な拡大」であり、移民や有色人種コミュニティに対する不当な監視と差別を助長し、市民の自由を脅かすものだと批判している。

刑事事件においてDNAを収集するには法的な制限があるが、移民の文脈では「拘留されている」だけで収集が可能であり、その曖昧な定義により規模の急拡大が実現した。CBPはDNAデータを直接保管していないが、FBIに提供された情報は無期限で保存され、将来的な法執行活動に利用される。この状況は、医療や抗議活動などにおける人々の行動の自由や安心感を損なう恐れがあると警鐘が鳴らされている。
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