世界の移民・難民
関連ニュース

米国、9月にハイチ移民の移民資格を取り消す

公開日
2025-06-27
メディア
CBS News
記事要約
アメリカ合衆国政府は、2025年9月初旬にハイチ出身移民の一時的保護ステータス(TPS)と労働許可を取り消すと発表しました。これは、トランプ政権が「ハイチの状況は改善された」と判断したためで、対象者は合法的な他の在留資格(亡命やグリーンカード)を持たない限り、労働が禁止され、逮捕や強制送還の対象となります。

国土安全保障省(DHS)によると、現在アメリカには約34万8,000人のハイチ人TPS保持者が存在し、彼らの保護は9月2日で終了します。政府は、移民にスマートフォンアプリを使った「自主帰国」を促しており、応じない場合は強制送還すると警告しています。

TPSは1990年に創設され、戦争や災害などで困難な状況にある国の市民に一時的な滞在と就労を許可する制度です。しかし、現在もハイチでは政治的混乱、ギャングによる暴力、貧困が深刻で、アメリカ国務省は「誘拐や強盗の危険がある」として渡航禁止(レベル4)勧告を出しています。

バイデン政権はTPSの対象を大幅に拡大し、ハイチを含む多くの国の移民に保護を与えてきましたが、トランプ政権はこれに逆行し、TPSの縮小と移民の大規模送還を進めています。すでにアフガニスタン、カメルーン、ベネズエラなどのTPS終了を発表しており、先月には最高裁がベネズエラ人TPS保有者の保護終了を認めました。
タグ
米国

「米国」を含むニュース記事一覧

公開日
記事のタイトル
タグ