在留資格「定住者」とは、法務大臣が個別の事情を考慮して日本での居住を認める外国人に与えられる在留資格です。この資格は、法律上の明確な活動範囲が定められているわけではなく、人道的な理由や家庭の事情などを背景に許可されることが多いです。例えば、日本人の子どもや日本人の配偶者との間に生まれた実子、日系人、または難民認定を受けた人などが代表的な対象となります。
定住者の資格は、永住者と異なり無期限ではなく、在留期間が個別に設定される点が特徴です。しかし、その期間の範囲内であれば、就労に関して特別な制限は設けられていません。そのため、法律に反しない限り、幅広い職種に従事することが可能です。つまり、日本で安定した生活を送りながら、就労活動を自由に行うことが認められています。
また、この資格は特別な事情に基づいて与えられるため、申請にあたっては一人ひとりの背景や状況が重視されます。そのため、提出する書類や審査基準もケースごとに異なることがあります。定住者の資格を得ることで、日本社会に根ざした生活を続けやすくなり、教育や医療などの社会的基盤を安心して利用することができます。日本に長期的に滞在するための柔軟な在留資格の一つとして、大きな役割を果たしているのです。