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万博関連で来日→難民申請は「悪用」なのか 排外主義に偏らない報道機関の在り方とは

公開日
2025-10-20
メディア
AERA DIGITAL
記事要約
2025年7月の参院選で「日本人ファースト」を掲げる参政党が躍進して以降、日本社会では「外国人問題」への関心が高まり、メディアも関連報道を増やしている。しかしその中には、排外的・偏見的な報道への懸念も強まっている。

9月、テレビ朝日の番組「グッド!モーニング」が「万博ビザで来日した外国人が日本に居座ろうとしている」「『とりあえず難民申請』悪用も」と報じ、NPOや弁護士団体が「難民申請を不正扱いし、差別を助長する」と抗議した。エチオピア情勢は不安定であり、申請者の多くは人道上の保護が必要とされているため、この報道は誤解と偏見を広めたと批判されている。

NPO代表の大川昭博氏は、大手メディアが外国人を「迷惑」「居座る存在」とみなす報道を平然と行うようになっていることを危惧。こうした風潮は社会全体の排外主義を助長し、外国にルーツを持つ人々を萎縮させ、教育現場での差別やいじめにもつながるおそれがあると警鐘を鳴らす。

さらに、SNSでの誤情報によってJICAの「アフリカ・ホームタウン」事業が中止に追い込まれた例のように、事実に基づかない排外的世論が政策にも影響を及ぼし始めている。大川氏は、自治体による外国人支援や交流事業が「税金の無駄」と批判され、継続困難になる事態を懸念している。

最後に大川氏は、ネット上で広まる「不良外国人」などの言説に惑わされず、情報源と意図を見極める冷静な視点が必要だと訴えている。
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