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「子どもたちに罪はないのに」待ちに待った在留資格、一転して出してもらえず…クルド家族に厳しい現実

公開日
2024-09-29
メディア
弁護士ドットコム
記事要約
2023年8月、日本政府は在留資格のない子どもとその家族に対し、一定の条件を満たせば「在留特別許可」を与える方針を発表した。この特例は「子どもには何ら責任がない」という理由に基づいている。しかし、1年後の現実は厳しく、ビザの発給を待つ子どもたちが多く存在する。

トルコ国籍のクルド人少女レイラさん(仮名)は、日本に来た際、在留特別許可を受けられると告げられたが、半年後に一転して全家族にビザが出ないことが通知された。レイラさんは、日本語を話せないクルド女性の通訳をしながら医療事務の専門学校を目指しているが、ビザがなければ就職が困難だと知らされ、将来の希望が失われつつある。

同じくトルコ国籍のアルペル君(中学3年)は、母親にビザが出ないという知らせを受け、家族の一員としての生活が危うくなっている。彼は受験生でありながら、母親のためにロビイング活動を行い、家族全員での生活を望んでいる。

元入管職員の木下氏は、入国管理が難民申請者を事前に排除する傾向を指摘し、特例措置の評価とともに、ビザ発給基準の曖昧さが問題であると語った。子どもたちは自らの意志で日本にいるわけではなく、彼らに不安定な状況を強いることは誰の利益にもならない。政府が今後どのように対応するかが注目される。
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在留特別許可,クルド人

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