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雇用主は移民の取締り強化に備える必要がある

公開日
2024-12-05
メディア
SHRM
記事要約
ドナルド・トランプ次期大統領は、就任後すぐにアメリカ史上最大規模の移民 deportation(強制送還)を実施する意向を示しており、特に製造業、食品加工、農業、建設業、ホスピタリティ業界など、比較的低技能の労働力を多く抱える企業は、政府の移民取締り強化に備えるべきです。多くの企業は、従業員が不法にアメリカに滞在している場合もあり、これまでI-9フォームによる身元確認が求められてきましたが、偽造された書類も簡単に通過してしまうことがあります。

E-Verifyという政府の電子システムが導入されていますが、偽造された身分証明書が通過することもあるため、企業は不正労働者を知らずに雇用してしまうリスクを抱えています。また、労働者が社会保障番号や税務関連での不一致、健康保険での不正使用、同一の身分証明書を使う複数の労働者の存在など、何らかの兆候に気づいている場合もありますが、行政が労働者を取り締まることによって、急な従業員の喪失や罰金が企業に降りかかることがあります。

また、移民局(ICE)は、I-9フォームの監査を行うことができ、フォームの不備や未提出が発覚すると、企業に罰金を科すことがあります。さらに、移民局が「疑わしい書類通知」を発行した場合、その従業員は解雇せざるを得ないことになります。ICEが突然大規模な摘発を行うこともあり、企業は従業員を失うだけでなく、書類やコンピュータ、電話などの機材が押収されるリスクもあります。企業オーナーやマネージャーが不法労働者を雇っていたとして、告発されることもあります。

企業は、I-9の確認や保管、廃棄処理が適切に行われているか監査し、E-Verifyに登録することが推奨されます。また、税金や給与支払いが正しく行われているか、採用方法に不正がないかを評価し、移民法遵守に関するポリシーを作成して、緊急時に備えた対応準備をしておく必要があります。
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