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カナダのクリスマス景気刺激策と移民制限で財政目標にさらなる疑問が投げかけられる

公開日
2024-12-05
メディア
Reuters
記事要約
カナダの財政目標は、トルドー首相が昨年12月に発表したクリスマス手当(250カナダドル)や移民制限による成長減少などの影響で達成が難しくなると予想されています。その他の圧力として、国防費の増加や米国からの輸出関税の脅威、選挙年に向けた支出増加もあります。

カナダの有権者は、財政赤字や政府の負債よりも住宅費や食費の負担に関心が高く、トルドー首相の支持率は住宅問題や生活費の上昇により低下しています。しかし、長期的には、財政指標が社会プログラムに影響を与え、増税を招く可能性があります。

2023年11月にトルドー首相は、カナダ人労働者の90%に250カナダドルを支給することを発表し、12月14日から2月15日まで必需品の消費税を凍結する措置も取るとしました。しかし、これらの措置が新たな借金で賄われるのか、他の支出を削減して財源を確保するのかは不明です。2023年の政府の予算目標は達成されていない可能性があり、財務省は2023年度の最終的な財政支出と収入の数字をまだ発表していません。

また、移民制限が経済成長を遅らせ、政府の収入が減少する可能性も指摘されています。移民数を減らすことで、2025年と2026年には人口が0.2%減少する見込みで、これが政府の収入にC$250億円の損失をもたらす可能性があります。

カナダの財政は依然としてG7諸国の中で最も健全とされていますが、トランプ次期米大統領による関税の脅威や国防支出の増加が、財政目標を達成する上での大きな障害となる可能性があります。
タグ
カナダ