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カナダが移民を減らす中、ケベック州外に定住するフランス語話者は例外となっている

公開日
2025-08-20
メディア
Radio-Canada
記事要約
カナダ連邦政府は全体の移民数を削減する一方で、ケベック州外に定住するフランコフォン(仏語話者)の受け入れを強化している。カーニー首相は、2029年までに仏語話者の比率を12%に引き上げる目標を掲げ、従来の自由党政権の10%より高い水準を設定した。背景には、1971年に6.1%あったケベック州外の仏語話者人口比が2021年には3.5%に低下している現状がある。

政府はフランス語話者限定の移民選考や「フランコフォン・コミュニティ移民パイロット」を通じて、地域社会や労働市場を支える政策を展開。地方や農村部では仏語話者が高齢化・減少しており、医療・教育など公共サービス維持のためにも受け入れが不可欠とされている。

一方、全体の移民数は住宅不足や生活費高騰への懸念から削減方針が続いており、2025年の永住者受け入れ数は39万5千人と当初計画の50万人から縮小される。非永住者数も減少傾向にある。

それでも2024年にはケベック州外で7.2%(約3万550人)が仏語話者となり、目標を上回った。仏語コミュニティの代表者や言語コミッショナーは、最終的に20%を目指すべきだとしつつ、定着支援や受け入れ体制の強化を求めている。
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