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新たな移民上限により留学生数が47%減少、大学に大きな打撃

公開日
2024-12-12
メディア
Benefits and Pensions Monitor
記事要約
ジャスティン・トルドー首相の政府は、カナダの高等教育分野に大きな影響を与える移民政策を変更しました。この政策の転換は、カナダ国内での人口増加に伴う住宅問題や労働市場、公共サービスへの圧力を軽減することを目的としていますが、専門家はこのアプローチが現実的でなく、不確実性を生む可能性があると警告しています。

政府は、外国人学生の入学許可を制限し、2024年には35%の削減を目指しています。また、一時的労働者プログラムや永住権の目標も減少させました。この影響で、オンタリオ州の大学やカレッジでは入学者数の減少、プログラムの中止、職の削減が続いています。例えば、シャリダン・カレッジは40のプログラムを停止し、モホーク・カレッジは200~400人の職員の解雇を予告しました。

さらに、政府はプライベートカレッジの成長を促進していた卒業生向けのワーキング・パーミットを廃止し、これによりプライベートカレッジの経営は厳しくなっています。トロントのAce Acumen Academyは、新入生ゼロという状況に陥り、閉校の危機に直面しています。

カナダの移民政策は、外国人労働者の数を減らし、経済成長に悪影響を及ぼす可能性があると、ビジネス団体からも警告されています。大手経済学者たちは、政策がインフレに与える影響について意見が分かれています。

カナダの移民大臣マーク・ミラー氏は、この政策がカナダの移民システムを改善するために必要だと擁護していますが、専門家は人口増加に対応するための一時的な調整が、長期的には問題を引き起こす可能性があると懸念しています。

オンタリオ州の大学は、2年間で17億ドルの収益損失を予測しており、特に小規模なカレッジは影響を大きく受けています。また、カナダは国際学生の主要な行き先としての地位を失い、他の国々にトップの座を奪われました。

これらの変更は、カナダにおける国際学生の数に影響を及ぼし、大学や専門学校の運営に深刻な影響を与えています。
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カナダ