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性同一性と移民に関するトランプ大統領の政策により、トランス移民は自分たちの将来に不安を感じている

公開日
2025-02-23
メディア
CNN
記事要約
概要:
カリフォルニア州ウェストハリウッドでのクリスマスパーティーに集まったトランスジェンダー移民の姿は、かつて路上生活や刑務所を経験したバンビ・サルセドにとって想像もできなかったものだった。しかし、彼女は自身の経験からTransLatin@ Coalitionを設立し、トランスジェンダーおよびジェンダーノンコンフォーミングの移民を支援する組織を築いた。

トランプ政権の影響:
トランプ大統領は再び政権に就いた後、移民取り締まりを強化し、トランスジェンダーの権利を制限する大統領令を次々と発令。これには、トランスジェンダーの軍務禁止、未成年の性別移行支援の停止、ジェンダー表記の見直しなどが含まれる。この影響で、支援団体への相談件数が倍増している。

トランス移民の脅威:
多くのトランスジェンダー移民は、母国での迫害から逃れるために米国へ渡った。しかし、強制送還されることで命の危険にさらされる可能性が高い。メキシコや中米のエルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラスでは、LGBTQ の人々が暴力やギャングの脅威に晒されている。また、移民収容施設では差別や暴力が横行し、適切な医療も受けられないケースが多発。サルセド自身も過去に収容施設で暴行を受け、病院搬送された経験を語っている。

社会的・経済的困難:
トランスジェンダー移民は、仕事に就きにくく、貧困やホームレス化のリスクが高い。移民・トランスジェンダーの両方に対する差別が重なり、より深刻な経済的不安定を招いている。トランプ政権下では、公共の支援や保護も削減される可能性が高い。

増加するヘイトクライムと精神的影響:
米国内でのトランスジェンダーに対するヘイトクライムは、2021年の176件から2023年には355件に倍増。特に有色人種のトランスジェンダーが標的になりやすい。経済的不安定と差別が精神的な負担となり、自殺リスクの増加も懸念される。

未来への希望:
こうした困難にもかかわらず、サルセドらはコミュニティの支え合いが生き残る鍵だと語る。彼らは互いに食事や住居を提供し、助け合いながら生き抜いてきた。「希望を失わずに支え合えば、この困難も乗り越えられる」と、彼女は強調する。
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