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オリンピックの影で、ミラノで歓迎を求める移民たち

公開日
2026-02-23
メディア
npr
記事要約
イタリア・ミラノ中央駅では、アフガニスタンから来た3人の男性が到着したばかりだった。うち2人は密入国や密輸業者の車を使い、約1年かけてヨーロッパに到達した。もう1人はドイツで3年間暮らしていたが、難民政策の厳格化と送還の強化を受けてイタリアへ移動し、再び難民申請を行う予定である。

近年、欧州では難民や移民に対する政治姿勢が厳しくなり、イタリアのメローニ政権も地中海からの移民流入を抑制する政策を進めている。チュニジアやリビアの沿岸警備隊に資金を提供して密航船を阻止する取り組みが行われており、NGOの救助活動にも制限が強化されている。こうした政策により海路での到着者は減少したものの、2025年にも約6万6千人がイタリアに到着した。

一方、ミラノ市はこれとは異なる姿勢を取り、「開かれた都市」を掲げて移民の社会統合を支援している。市の福祉担当者は、ヨーロッパが要塞化しても人々は入ってくるため、排除政策は無意味だと指摘する。

政府の政策により統合支援の資金や制度が縮小され、市は独自に対応を迫られている。例えば、国が用意した受け入れ枠を超える約1,000人の単身未成年移民の保護を市が担っている。

ミラノでは支援団体が駅などで移民に温かい飲み物や手袋を配り、宿泊施設や支援センターを案内している。市が資金を出す施設では500人以上が生活し、医療サービスや学校への入学手続きなどの支援を受けることができる。目的は移民が自立した生活を築くことである。

しかし移民の生活は依然として厳しく、外国人は人口の約9%である一方、ホームレスの約38%を占める。政府の政策による社会的周縁化が恐怖や緊張を生み、さらに国境閉鎖を強める悪循環を招いているとの指摘もある。

記事では、ドイツから移動してきたナイジェリア出身の女性の例も紹介されている。彼女はドイツで看護師になるための訓練を受けていたが、送還を恐れて子どもとともにイタリアへ移動した。難民申請をやり直すことになったが、より良い生活を求めて再出発している。

彼女は「どの国に生まれるかは選べない。誰もがより良い人生を望んでいる」と語っている。
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