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日系ブラジル人派遣大手に聞く業界事情=深刻な労働力不足の日本=高まる日系ブラジル人求める声

公開日
2025-10-17
メディア
ブラジル日報
記事要約
物流、介護、リノベーション、人材派遣など幅広い事業を展開する三協グループの中核企業、サンキョウテクノスタッフ(本社・愛知県豊橋市)は、創業60周年を迎えた。同社は40年以上にわたり日系ブラジル人の派遣事業や生活支援を行っており、現在約3,000人のスタッフのうち約6割が日系ブラジル人である。

出入国在留管理庁による外国人技能実習制度の廃止と「育成就労制度」への移行を控え、日本の労働力不足問題は深刻化している。外国人労働者の受け入れをめぐる議論が続く中、日系ブラジル人への注目が高まっている。奥冨祐二営業推進部長によれば、日系ブラジル人は勤務態度や定着率が高く、在留資格の制限も少ないため、企業の人材ニーズに合致しているという。

奥冨氏自身、かつて埼玉県の工場で多くの日系ブラジル人と働き、生活面でも深い交流を持った経験を持つ。「彼らが幸せに暮らせるよう支えるのが私たちの役目」と語る。かつては「稼ぐために来日」する日系ブラジル人が多かったが、近年は日本での定住志向が強まり、生活の安定や適職を求める傾向が強い。奥冨氏は、日系ブラジル人の歩みが日本社会の外国人受け入れ不安を和らげ、共生社会への道を開くと期待を寄せる。

同社が現在特に注力しているのは「日系四世」受け入れ支援である。条件を満たした18〜35歳の日系四世には最長5年間の滞在ビザが与えられるため、同社は日本語教育支援や「受入れサポーター」として生活支援を行っている。奥冨氏や三原昇社長自身もサポーターとして登録し、支援体制を強化している。

奥冨氏は「日本は今後ますます日系人の力を必要とする。これまで培った経験を活かし、日系四世の支援に全力を尽くしたい」と語っている。
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2024-09-16
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