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移民反対がイギリス国旗騒動を煽る

公開日
2025-09-04
メディア
RFI
記事要約
イングランド各地でセント・ジョージ旗やユニオンジャックが高速道路の橋や街灯、住宅街の道路標識などに掲げられる動きが広がっている。通常は王室行事やスポーツ大会で用いられる旗だが、今回は「不法移民反対」のメッセージと結びついているとされ、運動の背後にはトミー・ロビンソン周辺の極右勢力「Operation Raise the Colours」が関与していると指摘される。主催者は「100万枚掲げられた」と主張するが確認はできていない。

こうした旗運動について、支持者は「愛国心の表れ」で「人種差別ではない」と主張する一方、反人種差別団体は「極右過激派が扇動している」と批判。イングランドでは長く国旗が極右と結びついて見られてきたが、1990年代以降はスポーツ応援や文化的誇りの象徴として使われることも増えていた。現在の旗の氾濫は、移民政策への不満やナイジェル・ファラージ率いる反移民政党「リフォームUK」の台頭と重なっている。

最近では移民施設となっているホテル周辺で暴力的な抗議も起きており、社会不安が高まっている。スターマー首相は旗を「誇り」と述べつつ、分断の道具として用いられることを警告した。なお、アイルランドでも移民の多い地区で国旗掲揚をめぐる対立が生じている。
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