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永住権取り消し容易 入管難民法改正案 横浜華僑総会・曽徳深さん 「差別的な制度」と批判

公開日
2024-05-30
メディア
東京新聞
記事要約
現在、参院で審議中の入管難民法改正案には、永住権の取り消しを容易にする規定が盛り込まれており、これに対して神奈川県内の華僑団体が強い懸念を示しています。改正案では、税や社会保険料の故意の未納、義務違反、犯罪歴などが永住権取り消しの理由となる可能性があり、特に運用が恣意的になりかねないことを不安視する声が上がっています。

横浜華僑総会の曽徳深顧問(84)は、改正案が差別的で、ちょっとしたミスでも永住権が取り消される恐れがあると批判しています。特に税金や社会保険料の未納が「故意」と見なされるリスクがあり、個人事業主などは課税を巡るトラブルで不利な立場に立たされることを懸念しています。

政府は、この改正案が外国人材受け入れを適正化し、将来的に永住者が増えることを見据えたものだとしていますが、現場では「悪質なケース」の対応に過ぎないという立場が示されています。しかし、実際に悪質なケースの具体的な根拠やデータが乏しく、野党からはこの法案の必要性や根拠に疑問が呈されています。

また、川崎市の市民団体や人権活動家は、「育成就労」制度が搾取構造を引き継ぐ可能性があると指摘し、外国人労働者の権利保護を強化するよう求めています。法案が成立すると、外国人労働者の生活基盤に不安が生じ、差別的な運用が正当化されるリスクがあるとの声も上がっています。
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永住者,入管法

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