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家族を引き裂く非人道的な入管行政…いまだに46年前の「マクリーン判決」が根拠 このままでいいの?

公開日
2024-01-21
メディア
東京新聞
記事要約
「マクリーン判決」(1978年)は、日本における外国人の基本的人権を制限する判例として批判を受けています。この判決では、外国人の在留資格がない場合、憲法で保障される基本的人権が制限されるとされ、入管庁の処分が優先されるとしました。この判決が基準として引用され続けており、外国人労働者やその家族に対する厳しい入管行政を正当化する根拠となっています。

例えば、茨城県の一家では、超過滞在を理由に父親が強制送還されることが決まり、家族が分断される事態となりました。裁判所は「マクリーン判決」を基に、家族が一緒に暮らす権利を認めませんでした。

この判決は、外国人の在留資格がない場合、表現の自由や生活権が保障されないという論理に基づいており、その結果、入管庁の強制送還命令がしばしば認められています。しかし、元最高裁判事である泉徳治氏は、「マクリーン判決は誤りであり、今もその基準を維持することは裁判所の怠慢だ」と批判しています。泉氏は、家族分断が国際人権条約や子どもの権利条約に違反していると指摘し、裁判所が人権を尊重しないことを問題視しています。

また、日本社会が外国人なしでは成り立たない構造に向かっている中で、裁判所と行政が国際基準に合わせて人権を尊重する必要があると強調されています。
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入管政策,裁判

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