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「生活保護目的の外国人が日本に殺到」のデマ…実は受給者、割合ともに減少 専門家「実態を正しく把握して」

公開日
2025-06-04
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記事要約
近年、外国人への生活保護支給が議論を呼んでおり、ネット上では「違法」「日本の税金を無駄にしている」といった根拠のない批判やデマが広がっている。これに対し、一般社団法人「つくろい東京ファンド」の大澤優真氏は、生活保護の実態や外国人支給の法的位置づけを説明し、偏見の背景にある誤解を指摘している。

生活保護法上、対象は「国民」とされるが、1954年の厚労省通知により、永住者など一部の在留資格を持つ外国人にも行政措置として保護が準用されている。最高裁もこれを違法とは認めていない。実際には外国人の不正受給は極めて少なく、受給者数も年々減少している。

大阪での中国人による集団申請が問題視された例もあるが、これは入管の不備が原因であり、現在は制度が厳格化され、生活保護目的での入国は事実上困難となっている。外国人も税金を支払っており、「支援が不要」という主張には根拠がない。

また、大使館による保護も現実には機能していない例が多く、帰国できない事情を抱える人々への支援も必要とされている。難民申請が却下されたアフリカ出身者の自殺未遂事例など、人道的観点からの支援の重要性が語られている。

総じて、外国人の生活保護を巡る議論には冷静で事実に基づく理解と、差別や偏見の排除が求められている。
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