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(The Age)政府が移民をめぐる議論の主導権奪還を試みる中、より重要なものが懸かっている

公開日
2026-09-19
メディア
The Age
記事要約
この記事は、オーストラリアの移民政策をめぐる議論について、移民削減だけでは住宅不足や物価高などの問題は解決せず、経済に必要な人材確保とのバランスが重要だと論じている。

オーストラリアの長期的な経済成長は、医療、農業、鉱業、建設など幅広い分野で働く移民によって支えられてきた。一方、近年の生活費上昇、住宅不足、インフラの逼迫を背景に、移民に原因を求める世論が強まり、One Nationなどが移民削減を強く主張している。記事は、アルバニージー政権が移民の経済的貢献を十分に説明できず、議論の主導権を失ったと批判している。

バーク内相が発表した改革では、純海外移民(NOM)を今会計年度に24万5,000人、2027~28年度には22万5,000人まで減らす方針を示した。「ビザ・ホッピング」の抑制、留学生による家族帯同の制限、訪問ビザの厳格化、悪質な移民エージェントへの取締り強化などが盛り込まれている。約300万人に膨らんだ一時滞在者を抱える制度の適正化自体は必要だとしている。

しかし、移民削減は世界的な燃料価格や金利などに起因するインフレを直接解決するものではない。むしろ失業率が低く、人手不足が深刻な状況で過度に移民を減らせば、農業、医療、建設、観光・飲食など重要産業に悪影響を与える可能性がある。オーストラリアでは約3分の1の職種で人手不足が生じているとされる。

特に留学生は重要で、国際教育は年間540億豪ドル規模の輸出産業であり、大学の財政、研究、雇用を支えている。新たなビザ制限によってオーストラリアの留学先としての魅力が低下し、学生が他国へ流れることを大学側は懸念している。また、バックパッカーなどの一時的労働者に依存する地方農業や観光・飲食業にも影響が及び、農産物価格の上昇につながる可能性も指摘されている。

記事は、労働党政権だけでなく、より大幅な移民削減を主張する保守連合やOne Nationの姿勢にも批判的である。ジョン・ハワード元首相が移民政策をオーストラリアの成功の一つと評価していることを紹介し、最終的に必要なのは、政治的な移民批判ではなく、明確なルールと厳格な執行を維持しながら、経済が必要とする技能人材には持続可能な移住経路を確保する政策だと主張している。
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