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政府が「外国人への生活保護」支給を見直しか…上野厚労大臣が繰り返す“実態把握”の狙いと課題とは?

公開日
2026-03-13
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弁護士JPニュース
記事要約
政府は2026年1月、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を決定し、その中で外国人への生活保護制度の運用の適正化を進める方針を示した。厚生労働省は、外国人による生活保護の利用実態を把握するため、マイナンバーを用いて在留資格などの情報を確認する仕組みを導入し、全国的なデータ収集を進める予定である。

日本の生活保護法は対象を「国民」に限定しており、外国人には法的な受給権はない。しかし1954年の厚生省通知に基づき、人道的配慮として一定の外国人に対して「生活保護の取り扱いに準じた保護」が行政措置として行われてきた。対象となるのは主に、永住者・定住者などの身分系在留資格者、特別永住者、認定難民の3類型であり、就労ビザなどの外国人は対象外である。

2023年度時点で生活保護利用者約200万人のうち、外国人は約6万5000人(3.25%)で、過去10年間もほぼ同水準で推移している。国籍別では韓国・朝鮮、中国、フィリピン、ブラジルが多く、特に韓国・朝鮮籍の受給者の多くは戦前から日本に居住する在日コリアン高齢者とみられている。また近年は、ロシアの侵攻から逃れてきたウクライナ避難民なども「補完的保護対象者」として定住者資格を取得し、対象となっている。

政府は制度の実態把握を進めたうえで対象範囲の見直しも検討する可能性を示しているが、具体的な方針は決まっていない。これに対し、支援団体や専門家からは、外国人の不正受給が多いとの誤解を広めたり、支給見直しが前提となることへの懸念が示されている。外国人との「秩序ある共生」を進めるうえで、日本の制度のあり方が改めて問われている。
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