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外国人労働者「死亡しても会社の責任を問わない」“誓約書”を提出させたケースも…使用者による「労災隠し」の実態【弁護士解説】

公開日
2025-02-24
メディア
弁護士JPニュース
記事要約
日本で働く外国人労働者は増加し、2024年には約230万人に達したが、労働環境の整備や社会保障は不十分なままである。指宿昭一弁護士は、外国人労働者が過酷な環境に置かれ、労災保険の適用を受けにくい実態を指摘する。多くの外国人労働者が労災を知らず、企業が「労災隠し」を行うケースもある。過労死や労災事故に遭った外国人労働者が補償を受けられず、不当に帰国させられる事例も報告されている。

2008年には茨城県の技能実習生が過労死し、会社は労働時間を隠蔽していたが、遺品の中から本物のタイムカードが見つかり、2010年に労災認定された。この事件は、外国人労働者が労災補償を受ける難しさを浮き彫りにした。

また、外国人労働者の損害賠償額が日本人より低くなる問題もある。企業は、逸失利益や慰謝料を母国の物価水準で計算すべきと主張することがあり、1997年の最高裁判決では、日本滞在期間は日本の賃金、帰国後は母国の賃金で算定するのが合理的とされた。しかし、これを根拠に外国人労働者の安全対策が軽視されることは大きな問題である。
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外国人雇用,入管政策

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2024-03-02
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