世界の移民・難民
関連ニュース

(European Policy Centre)変化する労働市場におけるEU域外出身の労働者:公正な労働移動はどのような役割を果たすのか?

公開日
2026-09-24
メディア
European Policy Centre
記事要約
EU欧州委員会が9月15日に発表した「公正な労働移動パッケージ(Fair Labour Mobility package)」は、資格認定の迅速化、社会保障情報のデジタル化、外国人労働者の搾取防止を通じて、EU域内の労働移動を円滑化することを目的としている。

具体的には、EU域内外で取得した資格の認定を迅速化し、欧州社会保障パス(ESSPASS)によって社会保障の加入情報を電子化する。また、欧州労働機関(ELA)の権限を拡大し、EU域外国籍の労働者も監督対象に加える。ただし、ELAには独自の立入検査権限がなく、実効性は加盟国の執行能力に左右される。
EUでは、在宅介護労働者の約26%、季節農業労働者の約3分の1をEU域外国籍者が占める。しかし、在留資格や住居が特定の雇用主に依存する構造は、労働者の交渉力を弱め、搾取や不当な労働条件の申告を困難にしている。

さらに、外国人採用手続の遅延や合法的な採用経路の不足は、仲介業者への依存や非正規雇用を助長するおそれがある。

筆者は、今回の政策が透明性向上と監督強化には役立つ一方、搾取を生み出す構造的要因の解消には不十分だと指摘する。公正な労働移動を実現するには、在留資格・住居と特定雇用主との結び付きを弱め、安定した就労許可、明確な更新制度、安全で利用しやすい合法的な採用経路を整備する必要があると結論付けている。
タグ
欧州全体

「欧州全体」を含むニュース記事一覧

公開日
記事のタイトル
タグ
2025-11-14
欧州全体