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2025年のトレンド: 移民と人口減少

公開日
2024-12-30
メディア
Down to Earth
記事要約
「移民」という言葉は、ヨーロッパからアメリカ、アジアに至るまで、重要な政治的争点となっています。合法・違法を問わず移民の流入は、グローバル化した世界において矛盾した形で大きな政治課題となっています。

国際移住者は世界人口のわずか3.6%を占めていますが、約70カ国が移民管理に関して積極的に議論しており、その政治的注目は人口に対して過剰であるとされています。国際移住機関(IOM)の2020年のデータによると、1990年から2020年の間に移住者は2億8100万人に達し、1970年の3倍以上となっています。

一方で、移民を多く受け入れる国々の人口が減少しており、人口増加のための施策が求められています。国連の2022年の世界人口予測によると、2022年から2050年にかけて61カ国以上が1%以上の人口減少が予測されています。この減少の要因には低い出生率と高い移住率が挙げられています。

先進国では、移民の流入が出生数を上回る死亡数を補う重要な要素となっています。今後、移民の流入が人口増加の「唯一の推進力」となる可能性があります。一方、インドなどの中所得国では自然な人口増加が続くと予想されています。

世界銀行は、人口の増減が地域ごとに不均衡であり、労働力を維持するためには新たな移民の波が必要だと警告しています。先進国は移民によって経済を支え、人口高齢化に対応する必要があり、移民受け入れ国は適切な移民の選別と違法移民の規制を行う必要があるとしています。
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