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移民に関する週次アップデート:2025年10月16日

公開日
2025-10-16
メディア
Crown World Mobility
記事要約
最新の各地域の移民関連ニュースをまとめると以下の通りである。

ブラジルでは、2025年10月8日付でビジネスビザ(VIVIS)の適用範囲が拡大され、従来の会議参加や監査に加え、技術支援や技術移転の短期業務(年間90日未満)も対象となった。ビザ免除対象国の外国人は、短期業務の場合ビザ不要で渡航できるが、出入国スタンプを管理して滞在超過を避ける必要がある。

インドでは、外国人居住者のアドハーカード(Aadhaar)発行・有効性に関する規則が更新された。申請者は過去12か月で182日以上インドに居住している必要があり、ビザやOCIカード保有者、ネパール・ブータン国民が対象となる。アドハーカードの有効期限は、ほとんどの外国人はビザやパスポートの有効期限まで、OCIカードやネパール・ブータン国民は登録日から10年間有効である。

スイスでは、シェンゲン域内の第三国籍者の入出国を電子的に記録する「Entry/Exit System(EES)」が導入され、2025年10月12日にバーゼル・ジュネーブ空港で運用開始。電子登録とバイオメトリクス収集により滞在期間の管理や不法滞在者の特定が可能となる。2026年4月9日以降、手動のパスポートスタンプは廃止される予定である。

英国では、移民諮問委員会(MAC)が一時的不足職リスト(Temporary Shortage List、TSL)の第1段階報告を公表。インフラや産業戦略に不可欠な中技能職82職種が対象とされ、国内訓練計画や労働搾取防止策が整備される職種のみ次段階で検討される。TSL対象職には短期的な移民優遇措置(給与基準の緩和やビザ処理の迅速化)が適用される。

同時に、2025年10月14日付で英国の移民規則が改正された。主な変更点は以下の通りである。

訪問ビザ:ボツワナ国民はビザ必須、パレスチナ国民もビザが必要。

ドイツの学校団体:19歳以下はビザ不要で国民IDで渡航可能。

無国籍者の家族:Appendix StatelessnessまたはAppendix FMで申請可能。

英語能力要件:スキルドワーカーやハイポテンシャルなどのルートでB1からB2に引き上げ(2026年1月8日から)。

ハイポテンシャル個人ルート:対象機関拡大、年間申請数8,000件上限。

グラデュエートルート:学士・修士は滞在期間2年から18か月に短縮(2027年1月1日から)、博士は3年維持。

学生からイノベーターファウンダールート:修了後に起業ルートへの変更可能。

季節労働者ルール:任意の10か月期間で最大6か月滞在可能(従来12か月)。

移民スキル負担金:大・中規模スポンサーは£1,000→£1,320、小規模スポンサーは£364→£480.48に増額予定。

これらの変更により、各国で外国人の短期業務、滞在管理、労働市場対応に関連する制度が更新・強化されている。
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