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「秩序ある共生」を問い直す:観光客から定住者までひとくくり、長期的視野を欠く「外国人政策」のリスク

公開日
2026-02-10
メディア
nippon.com
記事要約
政府が示した「外国人の受け入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」は、従来の外国人労働者中心の共生政策に加え、オーバーツーリズムや外国人による土地取得など、観光客や海外在住の投資家も対象に含めた点が大きな特徴である。しかし、観光客・投資家・日本に住む外国人は社会との関わり方が異なり、同じ「外国人」として一括りに議論すると、問題の本質が見えにくくなると指摘されている。

外国人住民に関しては、日本語教育や子どもの教育支援など従来の施策を継続する一方、永住取得に日本語学習を条件とするなど在留管理の厳格化が打ち出された。しかし、日本が今後、外国人を一時的労働力として扱うのか、定住を前提に受け入れるのかという基本方針は示されていない。

統計を見ると、在留外国人数は増加している一方で、永住許可や帰化の件数は大きく増えておらず、日本は「一時的滞在者」としての外国人受け入れに偏っていることが分かる。実際、永住を望む外国人の割合も半数に満たないという調査結果がある。

また、日本の外国人受け入れは労働者や留学生に偏り、家族呼び寄せや人道的受け入れは少ない点が特徴とされる。その結果、外国人労働者は非正規雇用の割合が高く、景気変動の影響を受けやすい「雇用の調整弁」として扱われやすい構造がある。

こうした状況で滞在が長期化すると、低賃金・非正規雇用のまま高齢期を迎え、十分な年金を得られない可能性がある。さらに、親の経済状況が子どもの教育機会に影響し、国籍による格差が世代を超えて再生産され、社会の分断につながる恐れがある。

結論として、現在のように「一時的滞在者」として受け入れ続ける政策は長期的視点を欠いており、真の意味での「秩序ある共生」とは言えない。もし外国人の定住を前提とするなら、政府はその方針を明確にし、国民への説明と制度整備を進める必要があると指摘している。
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2025-02-04
在留特別許可,資格外活動,共生