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カトリック司教はトランプ大統領の移民政策は「大きな悲しみの源」だと語る

公開日
2025-12-26
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npr
記事要約
エルパソ教区のカトリック司教マーク・サイツは、クリスマス当日の発言で、トランプ政権の移民政策がキリスト教の価値観と深く衝突していると語った。国境地帯で多くの移民と接してきた経験から、彼らは家族を守り生き延びるために行動しているのであり、自分たちと同じ人間の物語だと強調した。

信仰の立場からは「異邦人を迎え、貧しい人を顧みる」ことが求められており、誰を助けるべきかを国籍で区切ることはできないと述べた。旧約・新約聖書の双方が、見知らぬ人を大切にするよう繰り返し教えているとし、「カエサルのものはカエサルに」という言葉も、信仰と政治を切り離す意味ではなく、国家の良心として信仰が社会を導くべきだと解釈した。

一方で、移民に対する否定的な報道が恐怖や偏見を助長し、移民は犯罪が多いという誤った印象が広がっていると指摘。実際には移民コミュニティの方が犯罪率は低いと述べた。国境の街エルパソでは、人々が米国人としての誇りとメキシコ系のルーツを併せ持ち、移民に脅威を感じにくい雰囲気があるとも語った。

今年を通じて、知人や隣人が送還されるのを見て「これは自分が投票で望んだものではなかった」と考えを変える人も増えているという。秩序ある移民制度や犯罪への対処には同意しつつも、大量送還で地域社会の生活を壊すことまでは多くの人が望んでいなかったと述べ、現在の政策は行き過ぎていると結んだ。
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